『12皿の特別料理』 清水義範 角川書店 1999/12 [読書 現代小説]
評価 ★★★★★
<内 容>
料理下手の新妻を落ち込ませる、夫の絶品ぶり大根。
左遷された会社員が取り憑かれたように打つ本格蕎麦。
そんな泣き笑いをたっぷり詰め込んだ12品の料理小説集。
<感 想>
重いテーマの本を立て続けに読んで、なんだかグッタリしていたところ
無性にこれを再読したくなって、すべり込みセーフで図書館でゲット。
おもしろくって2時間で読みました。
ひとつひとつの料理に、泣いたり笑ったり膝を打ったり。
トゲトゲしてた頭の中がやわらか~く沈静された気がします。
東海林さだお氏の装丁、各章ごとの扉絵がまた素晴らしい!
彼の描く食べ物はどうしてあんなにおいしそうなんでしょう~。
おおむね一人称で描かれた短編集ですが、ところどころでナレーター役(?)として
筆者が顔を出します。上記の「ぶり大根」でも
“針しょうがまでやることはなかった”なんてツッコんでて笑った笑った。
おにぎり
ぶり大根
ドーナツ
鱈のプロバンス風
きんぴら
鯛素麺
チキンの魔女風
カレー
パエーリヤ
そば
八宝菜
ぬか漬け
12皿の悲喜こもごも、ぜひオススメです~(*´ー`*)
各料理の作り方も文中にありますよ。
えー、なんですか!すごい面白そうっ!(笑)
読みたいです、私も。
料理を題材にした小説って、考えてみたら読んだことないかも…。って意識してないだけでしょうか…。でも珍しいですよ、ね?あれ?
小説って影響力あるんで、重いものだと自分も沈むんですよね、分かります~。私は次、篠田さんのいこうと思ってるので(笑)ちょっと心配です。
by ナオ (2006-06-21 17:24)
ナオさん、ありがとうございます~。
北森鴻氏『メインディッシュ』も料理小説ですね。後はえーとえーと…
思いつきません笑。やはり珍しいんでしょうか。
“小説で強ばった気持ちを、小説でほぐす”、まったく本中毒ってヤツは笑
もし、せっちゃんを読んで気持ちが沈んでしまったら『12皿~』は
ぜひオススメです!
ナオさんの「ほぐし系小説」も教えて下さると嬉しいです(*´ー`*)
by かめきち (2006-06-22 12:16)