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『讃歌』 篠田節子 朝日新聞社 '06/01 [読書 現代小説]

   評価 ★★★☆☆

<内 容> 「BOOK」データベースより
テレビ制作会社で働く小野は、ある日耳にしたヴィオラ奏者の演奏に魂を揺さぶられ、
番組制作を決意する。天才少女の栄光と挫折を追ったドキュメンタリーは好評を博し、
園子も一躍スターになるが…テレビと音楽をめぐる新スタイルの社会派小説。

<感 想>
見て触って確かめることが出来ない音楽。
だからこそ人々の心を打つ音楽に、優劣はあっても偽物などない。すべて「本物」なのだ。
ヒロインの様々な“自己演出"を知ってもなお、タイトルの『讃歌』は
彼女に向けられたものと思える。

と感じるのは、私が芸術を“享受するだけ”の人間だからかもしれない。
“奏でる”側の人はこの小説を読んでどう感じるんだろう?


タグ:篠田節子
nice!(1)  コメント(4) 
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コメント 4

ナオ

篠田さんの小説には、私もよくそれを感じるんです。
私もピアノは弾きますがテキトーなので、篠田さんの表現をぽけーっと感心しながら読んでるだけです。(笑)極めた人の感覚ってこんな感じなのだろうな、と想像するぐらいしかできません。たまに楽器をやってる人のレビューでものすごいよく分かるって書いてる方に会うと、そっかそっか、と。(笑)
by ナオ (2006-06-05 10:59) 

かめきち

ナオさん、nice&コメント有難うございます!
音楽を専攻しておられる方々に『讃歌』は概して不評のようですね。
「技術を伴わない演奏で人を感動させるなんてありえない」と。

何一つ創り出せない自分の平凡さに嫌気がさすこともありますが、
芸術を“享受していられる”だけってのものんきで幸せなことかもしれない、
と思ったりもしました。
おぉなんとナオさんはピアノが弾けるんですね!素晴らしいです~。
もしかしてヴィオラの音色もご存じですか?
(私はアレかな?と想像するだけです^^;)
by かめきち (2006-06-05 17:23) 

篠田さんは直木賞受賞作『女たちのジハード』だけ読んでいます。
いずれどこかでとは思っていますが、長編で重たいとの勝手な
先入観でいつも敬遠しています。
by (2006-06-05 22:09) 

かめきち

twilightkumaさん、こんにちは。
実際、篠田節子の長編小説は長くて重たい(テーマも重量も笑)
ものが多いと思います。中だるみしちゃってる作品もありますし。
短編集からいかがでしょう~?
ワタシは『青らむ空のうつろのなかに』(文庫は『家鳴り』と改題)を
読んで一発でハマりました。
上のナオさんのブログにも篠田作品が紹介されてますよ。
山本文緒がお好きなtwilightkumaさんにこそ、せっちゃんは
オススメです!(`・ω・´)
by かめきち (2006-06-06 14:08) 

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