『新ゴーマニズム宣言SPECIAL戦争論』小林よしのり 幻冬舎 '98/07 [読書 漫画・エッセイ]
評価 ★★★★☆
<内 容> 「BOOK」データベースより
戦後53年間の見えざる呪縛の鎖を断ち切る解放の書か?
それとも戦争の悪夢を喚び起こす禁断の一冊か?
戦争とは何か?国家とは何かそして「個」とは?描き下ろしの超大作。
<感 想>
「戦争犯罪はあらゆる国が犯しているのに、どうして日本ばかりが
いつまでもいつまでも謝罪せにゃならんのじゃーっ!?」
新聞や教科書を見ても解けなかったこの疑問。
小林よしのりがスパッと答えてくれました。
私は、大音量の街宣車に眉をひそめる平凡な一市民ですが、
その歴史を含め日本を愛しているし、日本に生まれて良かったと思ってる。
(ささやかだけれど)労働と納税をもってその社会に報いたい。
…と、この漫画を読んで改めて思いました。
ただ惜しむらくは、小林よしのりが
“オンナコドモは守るべきもの”と断言していること。
根っからのマッチョなんだろうな。
子供はともかく、女は守られるだけの存在ではないと思うけど。
My配偶者はもし私の身に何かあれば、おそらく命がけで私を守るでしょう。
それはまた逆も真なり、ですよ。小林センセイ!
以下、覚えておきたい文章をいくつか抜き出します。
●「平和」という(状態)の反対は、「混乱」という(状態)
「戦争」という(手段)の反対は、「話し合い」という(手段)
●「個人」は社会のヨコ軸と歴史のタテ軸の交差する一点に位置する
●公を離脱する個は獣をしみ出すからだ。関係性の中で人は人になる。
●「公」とは「国」のことなのだ。
左翼およびサヨクも「公のために」を考えているのだろうが
その「公」の範囲が「国」ではない。「世界」なのだ。
●個と公は対立させるものではない。公が個を支えている。
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