『女という病』中村うさぎ 新潮社 '05/08 [読書 現代小説]
評価 ★★★★☆
<内 容> まえがきより
被害者・加害者を問わず、「女」が主役と思われる事件を取り上げて、
そこに渦巻いている「女の自意識の問題」すなわち「女という病」を解析
<感 想>
佐世保小6同級生殺人事件他まだ記憶に新しい13の事件を取り上げている。
しかしまえがきで断わっているように、これは「彼女たちの物語」という体裁を
取りながら、実は「中村うさぎの物語」である。どこを切っても、中村うさぎ。
>自分に彼女たちが憑依しているのか
彼女たちに自分が憑依しているのか、わからなくなってしまう
「まえがきより」
しかしこの“イタコ”状態が圧倒的なリアリティを生み出すことに成功している。
中村うさぎが13人の彼女たちと私(かめきち)を繋げる。
こんなのって、中村うさぎにしか出来ない。
中村は「男が悪い」「社会が悪い」とありがちな社会批判をしていない。
おそらくフェミニズムとは全く関係ないスタンスで女を描いている。
よって事件の女性たちに対しても、安直な哀れみや同情はない。
そんな安っぽいものだったら、最後まで読めなかったと思う。
タグ:中村うさぎ
こんにちは~!
中村うさぎ氏って読んだことないんです。でも感想読んでたら読みたくなってきた・・
タイトルにも惹かれますな
by ナオ (2006-05-10 08:44)
こんにちは~。
初うさぎにしてはちょっとディープな気もしますが^^;
ホントお勧めです。ナオさんの読書録を拝見してそう思います。
あれ、一日でアップしたんですか?スゴイ…。
少しずつ楽しみに読ませて頂いてます。
未読の江國香織、ワタシにとって(も?笑)地雷っぽいです…。
by かめきち (2006-05-10 12:57)