『記憶スケッチアカデミー1・2』ナンシー関 マガジンハウス '00/02・’04/01 [読書 漫画・エッセイ]
評価 ★★★★★
<内 容> 著者からの内容紹介
恐るべき「うろ覚え」の世界!
「記憶スケッチ」とは、提示されたお題を記憶のみに頼って描くこと。
全国から寄せられた大量のサンプルが、人間の記憶のあやふやさを暴き出す。
「何でこんなになっちゃうワケ」と笑ってばかりもいられない…?
<感 想>
カタログ誌『通販生活』誌上において、同誌読者を対象に投稿を募ったもの。
<1巻のお題 例:カエル、カマキリ、海老、ペコちゃんなど>
“記憶と画力がせめぎあう”絵の数々にも大いに笑わせて頂きましたが、
(とりあえず自分のことは棚にあげてといて、と^^;)
ナンシー画伯のコメントがまた最高!絵のマヌケさをうまく“オトしてて”抱腹絶倒。
私はうっかり通勤電車で読んでしまい、よじれる腹を咳払いで必死に誤魔化してましたw
<好きな作家が死ぬということ>
「増えてるはずもないと分かっていて、つい本棚を覗いてしまう。
そしてそこには、やはり知っている書名しか並んでいなくて、
“あぁ彼(彼女)はもういないんだ”とまた悲しみを新たにする」
中島らも氏しかり、野沢尚氏しかり。
同時代を生きる作家の急逝は私の心にボディブローのようにじわじわきます。
おそらく何年経っても書店の本棚を覗いては、ガックリorz ってやってるな。
ところがナンシーの場合、本棚を覗くたび新刊が出てる!笑
(まぁファイナルカットや、文庫化という形ではありますが)
あのコラムというかイラストというか、今までにない文章の形態が様々な編集を
可能にするのでしょうが、“没後4年、途切れない新刊”はその才能を惜しむ
ファンがいかに多いかということなのでしょう。
なんにせよ、新しいナンシー本を読めるのはうれしいなっと。
次は『小さなスナック』リリー・フランキー氏との共著をロックオン。
好きなアーティストの死ほど喪失感が深いものはないですよね。分かりますよ~。
特に作家さん達は表現者ゆえの繊細さや厭世観から自らの命を……
ハァ。溜息出ちゃいますよね。もう新しい作品には出会えないから…。
by ナオ (2006-05-11 20:26)
ナオさん、ありがとうございます。
>もう新しい作品には出会えないから…。
そう、この一言に尽きますよね…。
でもこの喪失感を見も知らぬ多くの人々と共有できることが、
私たちファンはもちろん、鬼籍に入ったアーティストたちにとっても
意義あることなのかぁと思ったりします。
共有なんかしたくもねえや、という方ももちろんおられるでしょうが^ ^;
by かめきち (2006-05-11 23:19)
niceありがとうございます。
私もリスペクトナンシー。ナンシーに憧れて消しハンもやってます。
彼女が亡くなった時のニュースこそ、彼女自身にコラムにして欲しかったなぁ……。
中島らもさん、野沢尚さん。私も両氏好きだったので結構ショックでした。あとは鷺沢萠 さんも……
ちなみに野沢氏のドラマベストはコーネルウールリッチ原作の『喪服のランデブー』だと思うのですが、ご存知ですか?
by けんたろう (2006-05-13 08:24)
けんたろうさん、いらっしゃいませ~。
>消しハンもやってます
エッ、すごい!手先が器用でいらっしゃるんですね。
私なんか自分の指を彫ってしまいそうだ。
ブログで作品をアップなさらないんですか?
ドラマってほとんど見ないんです。
私のドラマ歴は山田太一で止まってます←年がバレる笑
そうですよね、ドラマ抜きでは野沢尚は語れないですよね。
あぁもっと見ておけばよかったorz
『喪服のランデブー』ですか。DVDになっていると良いのですが。
by かめきち (2006-05-13 09:50)
ナンシーさんのうる覚えイラストのネタ、ぷっスマでパクってましたね。
もし生きてたらこのお笑いブームをどう分析したか読みたかった。
by sugarbabe (2006-05-24 00:04)
sugarbabeさん、コメントありがとうございます~。
(ちなみに↑こちらのお名前を拝見してから、ワタシの頭の中で
シュガーベイビラヴがエンドレスで流れてます。サビだけ笑)
>ぷっスマでパクってましたね。
えっ、そうなんですか。
でもあれ、ナンシー画伯の高度なイジリが無くては、
お互いの絵をただ「バカにし合う」だけになるような気がします。
(それはそれで笑えるとは思うけど)
私も(も?)今のお笑いブームを( ゚Д゚)ポカーンって感じで
見ています。ホント、ナンシー画伯に生きていてほしかったですよね…。
by かめきち (2006-05-25 15:37)