『神かくし』山岸涼子 秋田書店 '98/09

　　　評価　★★★★☆

＜内　容＞　
「神かくし」
「神入山（神かくしPART2）」
「負の暗示」
「黄金比良坂　よもつひらさか」
「夜の虹」

上記からなる短編集。「夜の虹」は著者の超常気象体験記。

＜感　想＞
●「神かくし」
本当に“血は水より濃い”のだろうか？
…そう悩んだことのある人なら、この作品のラストに限りない
安堵を覚えるのではないでしょうか。　
雪乃ちゃんがとても可愛いです。

●「負の暗示」

津山30人殺し事件
http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/tuyama.htm

犯罪史上、あまりにも有名なこの大量殺人事件。
関連する多くの小説や映画がありますが、私はこの漫画が最も胸に迫りました。
「これといって極悪人でも、精神異常者でもないひとりの平凡な男（本文より）」を
大量殺人犯へと変貌させる“負のサイクル”が、その妖しく美しい絵とともに
実にリアルに描かれています。

狂気と正気、あちら側とこちら側は
実はそれほど大きく隔たってるわけじゃないのでは？と本当に怖くなります。

タグ：山岸涼子 漫画

コメント 4

こんにちは、かめきちさん。
山岸涼子は、割と好きで読んでいるんですが、これは未読なんです。
「負の暗示」は他のに掲載されているのを読んで面白かったんですが、「神かくし」は読んでいないと思うので、興味津々です。見つけたら読んでみたいなぁと思っちゃいました。
by choko (2006-06-06 18:39) 

はじめまして、かめきちさん。
「ｎｉｃｅ！」の一票ありがとうございます！
わたしも山岸涼子は好きで、昔はよくよんでいました。さいきんちょっと離れているのでまた読んでみようかな～。「負の暗示」は読んだことがなく、ちょっと興味があります。
さいごに、かめきちさんの名前は他人とは思えません～なぜなら私のおじいちゃんもかめきち。だからです（笑）
by (2006-06-06 22:18) 

chokoさん、コメントありがとうございます～。
私は逆で、山岸涼子作品で読んだのはこの｢神かくし｣と「甕のぞきの色」
「テレプシコーラ」だけです。代表作「日出処の天子」も読んでみたい
のですがなにせ長い…。短編から読み進めたいと思います！
by かめきち (2006-06-16 16:14) 

よむねこさん、ご訪問有難うございます～。
昔からの山岸涼子ファンでいらっしゃるのですね！私は小さい頃、
あの絵の良さが分らず（というか怖かった）、彼女の作品を読み始めたのは
本当に最近になってからです。

そしてなんと、おじいさまのお名前を使わせて頂いていたとは！
知らぬ事とはいえ失礼致しました。これからも“じっちゃんの名にかけて”
（人様のおじいさまをじっちゃん呼ばわり）清く正しい記事をアップしていく
所存です！！よむねこさんって素敵なお名前ですね（＊´ー｀＊）
by かめきち (2006-06-16 16:20)