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「ナポレオンとヴェルサイユ展」 於 江戸東京博物館 [観たり聴いたり思ったり]

  

絵はがき買いました~。入場券は本の栞にしてたら落としちゃった(涙) 

<感 想>

戴冠式関連の展示にもっともスペースが割かれてました。
ダヴィットの『ナポレオンの戴冠式』を始め、正装した皇帝・皇妃の肖像、
宝飾品一式など、式の豪華さをうかがい知ることができます。

しかし「パリまで教皇ピウス7世を招いて」とさらっと説明してあったのが
気になりました。それが当時いかに異例のこと(ローマまで出向いて冠をいただくのが普通)か
補足がないのはおかしいと思う。つか、“招いた”んじゃなくて“呼びつけた”のでは?
「戴冠させるのを嫌がった教皇の膝から、ナポレオン自ら冠を鷲掴みにして自分の頭に載せた」
というエピソードの紹介もありませんでした。
ショーメの協賛ということもあり、戴冠式を貶めてしまうことを恐れたんでしょうか?
でも“共和国の皇帝”というこの矛盾した意味を、もう少し掘り下げてほしかったです。

限られた展示スペースの中で、ナポレオンの生涯が駆け足になってしまうのは
仕方がないかもしれないけど、それにしても彼の「栄光」ばかり紹介されてました。
もっとナポレオンの功罪に光を当てても良かったのでは、と思います。
それが無理ならせめて個人年表をどこかに展示して欲しかった。
警備員はたくさんいたのに、学芸員が一人も見当たらなかったのも納得の展覧会でした。

『サン=ベルナール山からアルプスを越えるボナパルト』を観られたのはとても嬉しい。
ボナパルト時代はわりと丁寧にその軌跡を展示してありました。


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環虚洞

いよいよカメキチさんも海外の山を視野に入れておられるのでしょうか?
『サン=ベルナール山からアルプスを越える』ことを思い描いてイメージトレーニングをされているのでしょうか?

ナポレオンというと「意志堅固」というイメージがありますが(余の辞書に不可能という文字は無い・・・という言葉からくるイメージ)、実際、“展示物”を見るなかで、「やっぱりソノとおりのスゴイやっちゃ!」と感じさせられるものはありましたか?あればソレは何でしたか?絵画など他者の描いたものではなく、当人の所持品や当人の残したモノで何かあれば・・参考までにお教えいただければ幸いです。
by 環虚洞 (2006-06-20 22:23) 

sugarbabe

ナイスありがとうございます(・・・大分遅れましてしまいましたが)。
ナポレオンについて全く詳しくありませんが、自分がその展示を見たら、もろに騙されてました。有名人なんだから少しは知っておかなければいけませんね。
by sugarbabe (2006-06-21 07:24) 

かめきち

閑居堂サマ、よくぞ聞いて下さいました!ドンッ(机を叩く音)

>スゴイやっちゃ!」と感じさせられるものはありましたか?

それが無かったんですよ・゚・(ノД`)・゚・
私は「サン=ベルナール峠を越す兵士の軍服」や「ボナパルトが実際使った剣」
など“戦いの重さ”を実際に感じられる何かを見てみたかったのです。
 【自然科学や哲学に造詣が深く、芸術をこよなく愛しながらも
   自ら指揮を執る戦争によってしか、その地位を維持できなかった】
それがナポレオンの真骨頂であり、歴史が彼を選んだ理由とも思えるから。

が、ショーメの協賛ということもあってか宝飾品や家具の展示が多かったです。
それらに興味を持てない私と配偶者は会場の半分近く、素通りしました笑
唯一「グラン・トリアノンのナポレオンの執務机」これはじっくり拝見しました。
がっしりとしていて簡素で“質実剛健”という言葉が浮かびます。

海外の山の予定はまったくありませ~ん。
会社が「一ヶ月有休をあげる♪」
配偶者が「好きなだけお金を遣っていいよ、ハニー」
と言ってくれる機会がもし2回あれば、行くかも。
なぜ2回?一回目は日本列島の主な脊稜山脈を歩いてみたいからで~す。
実現の可能性が限りなく低い夢ですが(´・ω・`)
by かめきち (2006-06-21 12:05) 

かめきち

sugarbabeサマ、こんにちは~。
(このお名前を拝見するとまた頭の中で“ワッシュワリワリ♪”のリフレインが笑)

そうなんですよね~、史実を展示するのだから、そこに主催者側の偏った歴史観が
入り込むのはマズイと思うのですよ。「騙す」意図までは無かったと思うのですが、
今回あまりにもバランスが悪かったように思います。
会場内「ナポレオン万歳!!」一色なんですもの。
ショーメ側になにか釘を刺されたのか?と勘ぐっちゃいました。

「ナスカ展@上野国立科学博物館」と最終日が重なっていて、どちらに行くか
かなり迷ったすえの選択だったため、点が辛くなってるかもしれません^^;
by かめきち (2006-06-21 13:47) 

環虚洞

宝飾品中心で「ナポレオン万歳」ではガッカリかもしれませんね。
わたしもセントヘレナで書いたナポレオンの「反省日記」(?)なんかあったら嬉しくなりそうな方なので・・・つまらなく感じたかもしれません。

がっしりとしていて簡素で「質実剛健」・・・な執務机・・・
ナポレオンはフランス学士院会員であることを誇りにして、
軍人としてより文人として自分を評価して欲しかったところがあるみたいですね。その机で、どんなモノが生み出されたのでしょうね・・
そんなことを想像させられます。
ありがとうございました。

マスマス「ナポレオン展」の点が辛くなってもコマリますが・・
「ナスカ展」に行った方のブログ記事によりますと、保存状態のたいへん良いミイラがあったそうです。その眼球が残っており、黒い瞳に圧倒されたと記しておりました。黒曜石でもはめ込んだのかとその方に尋ねましたら、そうではなくご本人(ミイラ)のものなのだそうです。
by 環虚洞 (2006-06-21 18:47) 

かめきち

ミイラの黒い瞳…あぁぁぁやっぱナスカ展に行けば良かったかな(涙
閑居堂さんのいけず!
by かめきち (2006-06-22 12:34) 

環虚洞

申し訳ありませんでした。
でも「ナスカ」展と言っても、「ソレ、ナんスカ?」とか言われる可能性大でありますが、「ナポレオン」を知らない人はおりませんので・・・(汗、汗・・)
でも、本当にそう思いますが「執務机」・・実際の大きさ、机上面の広さ、材質、質感・・・これは実際に見た方しかわかりませんので・・
地方で呆けているだけではダメです。ホント・・
またなにかの展覧会行かれましたら報告楽しみにしております。
by 環虚洞 (2006-06-22 14:55) 

かめきち

閑居堂サマ、あ、いえいえ口で言うほど後悔してませんです^^;
ワタシは展覧会などに行くときは、ある程度下調べをしたい方でして、
ナスカ展に関してはその時間が無かったのに対し、ナポレオンには
もともとかなり興味があったのです~。
梅雨の間にもうひとつくらい何か観てみたいと思ってます。
当方、はなはだ心許ない「眼力」ですが何かひとつでも光るものを
お伝えできたらと思います。

閑居堂さん、ちっとも「呆けて」なんていらっしゃらないではありませんか!
ヤダヤダ、ワタシの山先輩も足が達者な方に限って
「ワシャもうダメじゃ~」なんておっしゃるんですよ~、まったく。
by かめきち (2006-06-23 17:49) 

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