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『精神道入門』小栗左多里 幻冬舎 2004/06 [読書 漫画・エッセイ]

   評価 ★★★★

<感 想>
鋭い批評眼と、すっとぼけたキャラを併せ持つ著者の修行体験ルポ。
失敗談なども織り交ぜて語っているので、サクサク読めます。
瞑想の途中で、隣の人のアヒル靴下が気になっちゃうとこなんか爆笑!

瞑想、写経、座禅、滝、断食、お遍路、内観。

ワタシが興味を持ったのは断食とお遍路です。
(断食は違う目的かも^^;)
お遍路さんは年を取ったらきっとやるだろうな、うん。
四国のうどんが食べたいし。
逆に、これだけは勘弁!と思ったのは内観。
これはすごくつらそうだ。
ちょっとカルトが好みそうな手段って気もするし。

…と、修行に興味はあるけど、宗教に勧誘されるのは嫌だし
時間も無いしという方にはうってつけの一冊です。
施設の詳細や、係の人の対応も詳しく描かれてて参考になります。


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映画『ローレライ』2005年/日本 [映画 邦画]

   評価 ★★★☆☆

<メ モ>
監督:樋口真嗣
配役:役所広司(絹見艦長)
   妻夫木聡(折笠征人)
   香椎由宇(パウラ・A・エブナー)
   堤 真一(浅倉良橘)

主題歌 「モーツァルトの子守歌」Hayley Westenra

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『クライマーズ・ハイ』横山秀夫 文藝春秋 2003/8 [読書 現代小説]

   評価 ★★★☆☆

<内 容> 出版社商品紹介
85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。
上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く力作。 

<感 想>

「企業小説」として読むには最高におもしろいです。
新聞記者から見た日航ジャンボ機墜落。
その報道のあり方を巡って組織と対立する「個」としての記者たち。
とりわけ、初めて現場を目の当たりにした神沢が印象的だった。

しかし、衝立岩の登攀シーンって必要でしょうか?
過去と現在が交互に語られているので、だんだん邪魔にすら感じます。
これは「過去=墜落からの一週間」が臨場感に溢れ、秀逸であるのに対し
「現在=登攀」の描写があまりに稚拙すぎるから。
(そもそも17年ぶりでしかもゲレンデしか経験ない中高年が、いきなり衝立岩に
 登れるもんなの!? 挑戦する気持ち、だけでも小説的にはOKだと思う)
冒頭、土合駅の階段から始まるシーンがとても良かっただけに本当に残念です。


これは読んだ方への質問なのですが…
最初、土合駅から衝立岩に向かう途中での安西息子の言葉。
「父さん、やっぱり北へ向かいましたね。」
これってどういう意味なんでしょう??
二ヶ月前に亡くなるまで、安西父は17年間寝たきりだったんですよね?
煙が北へ向かったということなんでしょうか?

どなたか判る方、教えて下さいませ。お願いいたします。


タグ:横山秀夫
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映画『ビューティフル デラックス版』2000年/アメリカ [映画 洋画]

    評価 ★★☆☆☆

 <メ モ>
監督:サリー・フィールド
配役:ミニ・ドライヴァー(モナ)
   ジョーイ・ローレン・アダムス(ルビー)
   ハリー・ケイト・エイゼンバーグ(ヴァネッサ)


<感 想>
最初から最後まで他人を利用することしか考えないモナ。
そんな親友(??)に尽くしすぎるルビー。
公衆の面前でいきなり「母よ」と告白され喜んじゃうヴァネッサ。

メインの登場人物がみな、雑に描かれてる感じが否めない。
【ハートフルコメディ】とありますが、私の心は
ちっとも温まりませんでした(苦笑

しかし、モナのよく動く豊かな表情はなんか憎めません。
いかにもありそうなミスコンの裏事情はおもしろいし、
ヴァネッサの小生意気な愛くるしさは一見の価値有りかな。
ユル~く観るには良い映画かもしれません。
少なくても、112分間のあいだ全く飽きなかったです。

それにしてもDISCASは、何故にこの映画をワタシへ
「イチ押し」してくれたんでしょう~(深い意味はないと思われる)


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『12皿の特別料理』 清水義範 角川書店 1999/12 [読書 現代小説]

   評価 ★★★★★

<内 容> 
料理下手の新妻を落ち込ませる、夫の絶品ぶり大根。
左遷された会社員が取り憑かれたように打つ本格蕎麦。
そんな泣き笑いをたっぷり詰め込んだ12品の料理小説集。
 

<感 想>
重いテーマの本を立て続けに読んで、なんだかグッタリしていたところ
無性にこれを再読したくなって、すべり込みセーフで図書館でゲット。
おもしろくって2時間で読みました。
ひとつひとつの料理に、泣いたり笑ったり膝を打ったり。
トゲトゲしてた頭の中がやわらか~く沈静された気がします。
東海林さだお氏の装丁、各章ごとの扉絵がまた素晴らしい!
彼の描く食べ物はどうしてあんなにおいしそうなんでしょう~。
おおむね一人称で描かれた短編集ですが、ところどころでナレーター役(?)として
筆者が顔を出します。上記の「ぶり大根」でも
“針しょうがまでやることはなかった”なんてツッコんでて笑った笑った。


おにぎり
ぶり大根
ドーナツ
鱈のプロバンス風
きんぴら
鯛素麺
チキンの魔女風
カレー
パエーリヤ
そば
八宝菜
ぬか漬け


12皿の悲喜こもごも、ぜひオススメです~(*´ー`*)
各料理の作り方も文中にありますよ。


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「ナポレオンとヴェルサイユ展」 於 江戸東京博物館 [観たり聴いたり思ったり]

  

絵はがき買いました~。入場券は本の栞にしてたら落としちゃった(涙) 

<感 想>

戴冠式関連の展示にもっともスペースが割かれてました。
ダヴィットの『ナポレオンの戴冠式』を始め、正装した皇帝・皇妃の肖像、
宝飾品一式など、式の豪華さをうかがい知ることができます。

しかし「パリまで教皇ピウス7世を招いて」とさらっと説明してあったのが
気になりました。それが当時いかに異例のこと(ローマまで出向いて冠をいただくのが普通)か
補足がないのはおかしいと思う。つか、“招いた”んじゃなくて“呼びつけた”のでは?
「戴冠させるのを嫌がった教皇の膝から、ナポレオン自ら冠を鷲掴みにして自分の頭に載せた」
というエピソードの紹介もありませんでした。
ショーメの協賛ということもあり、戴冠式を貶めてしまうことを恐れたんでしょうか?
でも“共和国の皇帝”というこの矛盾した意味を、もう少し掘り下げてほしかったです。

限られた展示スペースの中で、ナポレオンの生涯が駆け足になってしまうのは
仕方がないかもしれないけど、それにしても彼の「栄光」ばかり紹介されてました。
もっとナポレオンの功罪に光を当てても良かったのでは、と思います。
それが無理ならせめて個人年表をどこかに展示して欲しかった。
警備員はたくさんいたのに、学芸員が一人も見当たらなかったのも納得の展覧会でした。

『サン=ベルナール山からアルプスを越えるボナパルト』を観られたのはとても嬉しい。
ボナパルト時代はわりと丁寧にその軌跡を展示してありました。


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『破裂』久坂部羊 幻冬舎 2004/11 [読書 現代小説]

   評価 ★★★☆☆

<内 容> 出版社 / 著者からの内容紹介
「新世紀版『白い巨塔』!」「まさに悪魔の計画書」「超新星の大胆さ」と各書評家が絶讃!
大学病院の実態を克明に描き、日本老人社会の究極の解決法まで提示する、
医療ミステリーの傑作!


<感 想>
冒頭の「痛恨の症例」だけでも十分興味深いテーマなのに、
読み進むうちに出るわ出るわ。
医療裁判、尊厳死問題、汚職事件と盛りだくさん。
もう少しテーマを絞っても良かったのでは、と思います。
あと、登場人物がみな薄っぺらい感じがしました。
それでも十分おもしろく読めましたが。

医者である久坂部氏が、一貫して問いかけてくる高齢化社会問題。
前作『廃用身』ではその解決策として
「介護負担を減らす為、動けなくなったお年寄りの手足を切断する」という
衝撃のケアが描かれていた。これを是か非かと問われれば大声でNOと言える。
しかし今回の「プロジェクト天寿」には、
なるほどそういう方法があるのか、と唸ってしまった。
考えようによっては、よっぽどこっちの方が非道なのに。
唾棄すべき提案だ!と一概に言えない自分がいます…


タグ:久坂部羊
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『さまよう刃』東野圭吾 朝日新聞社 '04/12 [読書 現代小説]

   評価 ★★★★☆

<内 容> 著者からの内容紹介
蹂躙され殺された娘の復讐のため、父は犯人の一人を殺害し逃亡する。
「遺族による復讐殺人」としてマスコミも大きく取り上げる。遺族に裁く権利はあるのか? 
社会、マスコミそして警察まで巻き込んだ人々の心を揺さぶる復讐行の結末は!?


<感 想>
タイトルの『さまよう刃』とは何に向けられた誰の刃なのか。
様々な意味が込められているように思う。

カイジらに向けられた長峰の復讐心。
少年法に向けられた警察の逡巡。
そして、犯罪被害者の遺族を切り刻む少年法そのもの。

これら複数の“刃”がぎらつき彷徨う様子が、各章ごとに視点を変えながら
実にリアルに描かれている。
「あなたならどうする?」全ての読者に究極の決断を迫る一冊です。


タグ:東野圭吾
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クリーンハイク'06~中央線沿線・扇山 [登山 2006年]

<期   間>
2005年6月4日  日帰り45名(登りはCコース 14名)

<アプローチ>
往路:東京駅7:20→中央特快→高尾8:18-8:20→鳥沢8:49-9:00
    →チャーターバス→山谷9:15

<コースタイム>
6/4(日)山谷9:30~君恋温泉10:00~大滝不動10:20~扇山山頂12:00-13:00~
     (直登コースを下山)~梨の木平14:00

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『讃歌』 篠田節子 朝日新聞社 '06/01 [読書 現代小説]

   評価 ★★★☆☆

<内 容> 「BOOK」データベースより
テレビ制作会社で働く小野は、ある日耳にしたヴィオラ奏者の演奏に魂を揺さぶられ、
番組制作を決意する。天才少女の栄光と挫折を追ったドキュメンタリーは好評を博し、
園子も一躍スターになるが…テレビと音楽をめぐる新スタイルの社会派小説。

<感 想>
見て触って確かめることが出来ない音楽。
だからこそ人々の心を打つ音楽に、優劣はあっても偽物などない。すべて「本物」なのだ。
ヒロインの様々な“自己演出"を知ってもなお、タイトルの『讃歌』は
彼女に向けられたものと思える。

と感じるのは、私が芸術を“享受するだけ”の人間だからかもしれない。
“奏でる”側の人はこの小説を読んでどう感じるんだろう?


タグ:篠田節子
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